MECEとは?ロジカルシンキングの基礎!
ビジネスの現場ではロジカルシンキング(論理的思考)が求められます。
論理立てて考える癖がつくと、相手に自分の考えていることが伝わりやすくなるため、プレゼンや商談などあらゆる場面で必要とされる力です。
ロジカルシンキングの基本と言われる概念の1つに「MECE」があります。
今回は、「MECE」の基本を具体例を交えて解説します。
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もくじ
MECEとは
MECE(ミーシー、またはミッシー)は「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の略で、直訳すると「お互いに重複せず、全体に漏れがない」となります。
意味は以下の通りです。
- Mutually(お互いに)
- Exclusive(重複せず)
- Collectively(全体に)
- Exhaustive(漏れがない)
物事を整理する時、ある部分が重複していたり、逆に抜けてしまったりすることは往々にしてありますが、抜け漏れをできる限りおさえるための基本がMECEです。よって、MECEはフレームワークではなく考え方であると言えます。
例えば、ネットショップの売上を増やしたいと思った時、どの要素を見直せばいいでしょうか。
- 商品の質
- 商品店主
- ターゲティング
- 商品単価
- コンバージョン率
- 流入数
etc…
上記のように、売上に関係がありそうな要素を思いつくまま挙げるだけでは抜け漏れが起こり不十分です。
「売上に影響するもの」という枠組みで考えた場合、コンバージョン率や商品単価などの売上に直接影響を与えるものだけでなく、天候など自分ではコントロールできない項目まで入ってきてしまいます。
これでは、問題がぼやけてしまい、本来の目的である「売上増加」のためにできる施策を考えづらくなってしまいます。
売上の全体像をイメージしたうえで、売上増加のために改善の余地があるのはどのような要素なのか、と考えることが「MECE」であることの第一歩です。
MECEに考えるコツ
既存のフレームワークを使う
MECEに慣れないうちは、自分やチームメンバーの考えに抜け漏れがあるのかどうかを見極めるのは難しいでしょう。
そんな時はフレームワークを使うと良いでしょう。一般的に知られているフレームワークは洗練されているものが多く、枠に当てはめていくだけでMECEを実現できます。
要素分解する
3C分析
3C分析とは、MECEについてフレームワークで考えるときに、必ずと言っていいほど引用されるのがこの3Cのフレームワークです。
もともとは、現代マーケティングの父と言われるフィリップ・コトラー氏が提唱されたフレームワークです。
企業活動を3つのCから分析することで、漏れもダブリもなく正しく市場を分析できます。
その3Cとは、顧客分析(Customer)、競合分析(Competitor)、自社分析(Company)の3つのCを意味しています。
マーケティングの4P
マーケティングの4Pとは、製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、プロモーション(Promotion)の4つのPから成る、製品開発から販売プロモーションまでのマーケティング戦略をMECEに考えるフレームワークです。このフレームワークで考えることで漏れやダブリはなくなるものの、個々が独立した概念というより、相互に思考を行き来しながら考えていくことでより効果的なアウトプットを生み出すことができます。
「マーケティングミックス」とも呼ばれ、1960年代前半にアメリカのジェローム・マッカーシーという経済学者が提唱したフレームワークになります。
SWOT分析
SWOT分析とは、マーケットにおける自社のビジネスチャンスを発見するために、自社を取り巻く環境と、それに対する自社の状況をMECEに考えるためのフレームワークです。
このビジネスチャンスとは、自社の成功要因(KSF)にあたる事業戦略の核となる部分に相当します。
SWOTは、強み (Strengths)、弱み (Weaknesses)、機会 (Opportunities)、脅威 (Threats) の4つの頭文字を取って付けられた名前で、1960年代から70年代にスタンフォード大学に在籍したアルバート・ハンフリーによって生み出された概念です。
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